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ハッピーなライフスタイルを探して
エコ-フレンドリーリビング
vol.7
自分の暮らす場所を好きになる、ということ

「なぜバガッドを演奏するかって? それはブルトン人だからだよ」。

まだ梅雨も明けてなかった7月。縁がありフランス・ブルターニュ地方へ取材へ出掛けました。そこで、ブルターニュ地方に残る伝統に関わる暮らしをしている人(日本のように国宝の人、というような特別な人ではありません、みんなふつうの人たち)に、それはそれはたくさんの人たちに出会い、話を聞いてきました。この言葉は、ブルターニュに伝わる伝統音楽を演奏する楽団、バガッドの演奏者の一人に、どうして演奏するの?と尋ねたときに返ってきたものです。
この言葉を聞いたとき、ズギュンと心臓を打ち抜かれたような衝撃が、体内を走りました。だって、こんな言葉、日本人であるワタシの周りでは、滅多に聞かない言葉だったから。

かの地はとても不思議な土地。はるか昔、まだ“フランス”という国が出来上がるもっと前に、ケルト民族がイングランドから追われ海を渡り、辿り着いた場所だったのです。彼らは自身をブルトン人といい、フランス語ではなく独自の言葉、ブルトン語を喋りました。宗教もケルト宗教を重んじながら、現在では、ローマ人がもちこんだローマ・カトリック教をベースに溶け合あったキリスト・カトリック教を守っています。

ブルターニュ地方に限らず、フランスに属している各地方もそれぞれに独自の文化や言語、地方色を強く持っています。とある地方では、「フランスから独立しよう!」という言葉は、半分本気で半分ジョーク、とも聞きます。

自分たちの土地や文化、そして言葉を大切にする──言葉で書くととてもカンタンだけれども、そこには両親、そしておじいさん・おばあさん、それから曾おじいさんと曾おばあさん、さらに……と、連綿と続いてきた生活習慣や工夫、そしてそれぞれのほんの小さな想いが集積していると思うのです。だからこそ愛おしむ気持ちが生まれたり、受け継ぐことを大事に感じたり。そしてそれらがあって、初めて『自分』の存在が浮き彫りになって、今の自分を愛することが出来たり。そうして、『誇り』が生まれてくるのでしょうね。その気持ちや精神は、とても尊いものと感じたのです。

ワタシたちが、日々生活している範囲というのは、実はとても狭くて小さいものと思います。でもその範囲を、大好きだったり愛着を感じていたら、人はきっと、何にも揺るがないで強く生きていけるのだろうと思いました。それは、自分の暮らす環境を大事にしたい、家族を大切に思うことになったり、隣りの人と仲良くなりたい……という思いに、ちゃんとつなばっているように思います。そんなふうに、暮らす場所を好きになれたら。そんな暮らしがしたいなぁと思った夏でした。

*お知らせ*
 今回書かせてもらったことは、『Lingkaran』(http://www.lingkaran.jp/)vol.13 (8月16日発売号)にて「フランス・ブルターニュ特集」としてフューチャーしています。ぜひ書店で手にとってみてください。
 また、その号のPV(プロモーションビデオ)が、一部のCS放送(スペースシャワーTVとM-on TV!)で放映中です。もしご覧になれる環境でしたら、あわせて見てみてください。バガッド楽団の演奏がちょこっと聴けます。


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イノウエ*アキコ

スキューバダイビング専門誌の編集を経て、情報誌などの制作・編集に関わった後、1999年10月に渡豪。タスマニアで環境保全、オーガニックを学んだ後、パーマカルチャー【永続的かつ自給自足な生産を可能にするためのランドスケープデザイン】を修める。2001年8月から04年2月まで周期的にヴェトナムでNGOの活動を通してパーマカルチャーを実践。東京在住、雑誌を中心にペーパープリンティングの編集・ライターに携わる。


 


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ポンラベという町で開催された刺繍祭。こどもたちも民族衣装に身を包み、地方に残る音楽に合わせてダンスを披露してくれました。これは出番前のランチ風景

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カトリックの祭事、パルドン祭の一コマ。教会までのパレードが始まる前、三々五々、人々が集まり列を成していく
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同じくパルドン祭から。女性が纏う金糸の刺繍が施された黒いビロウド地のドレス。祭に厳かさを添えていた

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訪れたのは夏まっさかりの時季。輝く木々の緑。小鳥たちのおしゃべりもそれはそれはさかんで、ココロ踊る晴れやかな空間

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ブルターニュの特産のひとつアーティチョーク。アザミの仲間で、ふつうは花の部分(蕾)を食する


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車窓から。石で出来たお家は小さな窓が特徴。広がる麦畑(蕎麦畑かも?)と、変わりやすい天気がブルターニュらしさ、かも?


 



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