| Ecology on Wheels 〜クルマにまつわる環境学〜
vol.8
How to エコドライブ〜その1〜
環境のために自動車を減らそうと言っても、生活や仕事にクルマは不可欠という人も多い。でも一人ひとりがエコドライブを心がければ、クルマを何割も減らすのと同じ効果があるって知ってた!?
「クルマなんて、乗らないのが一番エコ」という人もいるだろう。といっても、一度でも地方で暮らした経験のある人なら分かると思うけれど、クルマに乗らなくては通勤も買い物もままならない地域も多い。だから、地方で暮らすエコロジストにとって、“自家用車のエコロジー”への関心は高い。実際、自動車のエコロジーの記事を書いていると言うと、よく聞かれることがある。
Q1.どんなエコカーが一番いいですか?
この質問には、とても困ってしまう。だって、自動車技術は日に日に進んでいて、もちろんエコカーの技術も日進月歩。それに使い方しだいでは、どれがその人にぴったりくるエコカーなのか判断が難しい。必ずしもプリウスのようなハイブリッドカーでなくても、排気量が小さくて軽いクルマをマニュアルで乗れば、かなり燃費を稼げる。他にも、日本では悪者のディーゼル車だが、欧州では燃費のよいクルマとして脚光を浴びている。今では、欧州の乗用車の半数はディーゼルエンジンを積んでいる。
Q2.エコカーに買い換えるのと、今の車を大切に乗るのでは、どっちがエコですか?
うーん、これも難しい。例えば、最新のプリウスに乗る人と古いスポーツカーを持っている人を比べると、一見前者が断然エコだと思える。ところが実状は必ずしもそうとは言い切れない。3年おきに新車のプリウスを買い換えて毎日乗る人と、30年来付き合っている古いスポーツカーを天気のよい週末にだけ引っ張り出す人とでは、どちらの方が環境負荷が高いかは判断しにくい。
いくら排ガスがクリーンで燃費が良いエコカーでも、作るときにCO2をはじめ環境の負担になる物質を出す。それまで乗っていた古いクルマを捨てれば大量のゴミが発生することも考えると、むやみに新しくすればいいってものでもない。要は、今乗っているクルマを買い換える適切な時期が来たときに、より低排出ガスで燃費のよいエコカーを選べばいいと思う。
Q3.エコカーに買い換えなくても、今乗っているクルマでできるエコなことってありますか?
待ってました!実は、技術改革で数%燃費を向上するのは至難の業だけれど、運転のしかたによっては数十%も燃費を上げることはカンタンなのだ。燃費が良くなるだけでなく、エンジンブレーキなどを上手に使えばNOxも下がるらしい。ちょうど前回のモーターショーのリポートで紹介した“エコドライブ診断装置”にも興味があるし、早速、装置を開発した独立行政法人
環境再生保全機構にお話をうかがうことにした。
低公害車ガイドブック2004
http://www.env.go.jp/air/car/vehicles2004/htm/frame-1.htm
独立行政法人 環境再生保全機構
http://www.erca.go.jp/
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川端 由美 (カワバタ ユミ)
1971年生まれ。大学院でセルロースや炭素などの天然高分子を専攻(材料工学修士)。エンジニアとして就職するも、子供のころからのクルマ好きが高じて自動車雑誌の編集部に転職。エンジニア時代に電気自動車用の部品を設計した経験を買われ、次世代自動車の企画を担当する。3年前に長男を出産してからは、自動車の安全対策、環境やエネルギー問題といった次世代に与える影響を総合的に見られるようになったと感じている。母親、技術者、そして自動車ジャーナリストというハイブリッドな目線を活かしたリポートを展開する。 |
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