| 白井貴子の『地球と仲良くね!』-03-2 Page-3
そんな夜が過ぎて、2日目は白井さんもかなりお疲れになってしまったので、ゆくっりしようとも思いましたが、偶然にも私の以前のマネージャーが会場にいて
「Day Dreamimg & Silent Breeze」のスタッフをやっているというので、そこへ行きました。
その会場は全ての会場を見渡すように20分ほどのなんと世界最長だという長い長いドラゴンドラというゴンドラに乗って山から山へ行った山頂にあります。その会場で、マイクも何もない、電気のないフィールドでライブをやっているということで、私も飛び入りで2曲弾き語りをしました。
アバロンの上を行くクリーンさですねー、マイクも何もないんですから!
でも正直、ギターを弾くと生声ってけっこう簡単に消されてしまうから、もしかしたらアカペラのほうがよかったかなーとも思いましたが、でもお客さんにも協力してもらって、前の方に集まって聞いてもらいました。2・30人のお客さんでしたが、CDも3枚売れちゃいました。ヤッター!
正に大自然の前で「全て自力」の清い経験は、学生時代でも経験なかったのでとってもいい思い出になりました。でも拡声器くらいあればもっと沢山のお客さんに聞いてもらえるのになー、それを太陽熱でやればいいんじゃないかなー?太陽の出てない時は
「今日は電器が取れませんでした!」なんて言って歌うのも面白いじゃない!とも思いましたが、でもまた、そのなーんにもないのがいいのかな?
そしてついに最終日は深夜、苗場食堂という居酒屋さんのライブ会場、なんとフジロックの最後の最後の生歌だったかもしれません!夜の1時30分にサプライズライブということで会場に戻ってきた本田と合流して3曲も歌っちゃいました!もうこの頃にはどこもお店は打ち上げ会場みたいで、フジロックに協力している地元の皆さんともすっかり仲良くなっていい気分!凄いざわめきの中にも、しみじみとフジロックが無事終了することを確認し、喜びあいながらの乾杯でした。
フジロックを今回初体験して、ライブ以外では全体になにより素晴らしかったのは、ゴミのリサイクルが全会場徹底していたこと。しかもゴミ収集の場所がやけに楽しいんです!イラストでかわいくペイントされてるの!
また3日間を通じて12万人という凄い人の集まりなのに、誰もが本当にピースフル!
この人込みで終日なんの争いも起こらないのは奇跡的なことです。このマナーの良さは日本人だからこそなせる業としか思えません!外国なら絶対こうは行かないもの。それは私もイングランドを見てよく知っているし、日本だって70-年代まではこんなライブがあれば必ず1度や2度はパトカーがウーウーとやってきたもの。これはフジロックの友好的なこれまでのやり方、歴史の積み重ねの賜物のような気がします。
そんなやさしい気持ちを兼ね備えた平成の若者達を愛すべきロックミュージックを通じて苗場の大自然の中に3日間も放り込むこのフジロックというイベント自体、日本の若者への文化的、環境教育的貢献度はものすごいものがあります。キレイで便利な環境で育った都会の若者が、雨に打たれどろんこになり、大地に寝そべって野宿して、冷たい河で顔を洗う、横にずらっと15人くらい並んでの男性の暖簾越し(正しくは各トイレボックスに目隠し用に膝くらいまでかけてあるビニールのフォロー)のスタンディングトイレシーンは、私はかなり笑えちゃった。「生きるってこういうことだったの!?」なんて思ったり、そんなこんなきっと皆、思わぬものすごくいい経験になっていると思います。
ドラゴンドラに乗っている時、隣の二人の男の子達が言ってた言葉がやけに印象的でした。
ガタンゴトン静けさの中動く個室でじみじみポツリと・・・・
「あー明日。このまま苗場にいます。山にいます。って会社に言おかなー。」
目前に見下ろす河岸を指さして「この辺に住むのどう、魚釣ってさ、自給自足で静かに暮らすんだよ!」
というと、もう一人の子が、
「魚!魚なんて見てないよ、いないよきっと!ここじゃー暮らせないよ!」・・・・。
「この辺に熊いそうだなー」「きっと出てくるよ!」・・・・「怖ェーなーいるかなー?」
こんな会話は絶対、街ではありえません。また他のどの野外コンサートでもそうそう生まれる会話じゃないって思えます。彼らはきっとフジロックに来て大自然の中で過ごした時、都会では体験したことのない異質、別次元の素晴らしさを体験して、ずっと苗場にいたくなっちゃったんだと思うんです。私も今まで幾度となくそんなカルチャーショックを覚えつつ今に至っているので、彼らのその呆然とした気分。頭が混乱している感じが痛いくらい良くわかる。思わず横で「BORN FERR」を歌ってあげようか?なんて思っちゃったもん。(笑)
そんな会話を生み出してしまうフジロックが、私はたまらなく大好きになりました。
その夜、ランタンも何もない、寂しいはずの真っ暗なテントの中で目を閉じて、ゴンドラで居合わせた若者達の会話を思い出しニンマリしていた私です。
皆、皆、いらっしゃい!山へ、自然へ!Come On! Fuji Rock!
来年の夏もまたこんな素敵な経験が皆を包みますように!フジロックに乾杯!
| 1| | 2 | |3 |
| |
FUJI
ROCK 2005
フジロック一番のエコロジックブース
アバロンフィールドに初参戦!
-後編
|