“美しい街は、人の心も美しくする”をコンセプトにしたNPO green bird。主な活動は、渋谷・表参道の朝そうじ。地元を中心にした地道な活動はファッションや流行を生み出す表参道という場で、様々な人々をまきこんだムーブメントまでになっている。green
birdのメンバーは「街を汚すことはカッコ悪いことだ」という意識を持った人たち。地元だけでなく、興味を持った人々が参加していて、その活動は全国に支部を広げるようになった。
そのgreen birdの創設者は、かっこ良くてユーモアたっぷりのハセベケンさん。「環境、環境、って言う環境活動家でもないし、エコロジストだとも意識しているわけではないんですよね。でも、街がきれいだったら気持ちいいじゃない、っていう単純なことから始めたんです」という言葉からは、理論を声高に唱えることよりも単純でも実践することの大切さを感じる。実際、green
birdの活動に参加する全員が、最初から環境意識が高いとは限らない。でも、「green birdはきっかけの場なんですよ」という言葉のように、green
birdの活動を通して考えるようになったり、前よりもちょっと変わっていく人たちがいるのは確かだ。
渋谷で育ったハセベさんにとって、表参道は自分の庭のよう。地元の人々ともずっと密接な関係を持ってきた。そして地元から推されて、渋谷の区議にまでなってしまったというのである。広告代理店で働いていたハセベさんにとって、green
birdの活動も、区議としての活動も、それまでのコミュニケーションやプロデュースのスキルが生きている。「広告代理店は課題解決業。参加型プロモーションをしたり、プロデュースすることは、そのままgreen
birdや区議としての仕事につながります」と言うように、ハセベさんの活動は渋谷に面白い風を吹き込んでいる。2004年5月には渋谷区が場所を提供、企業が資金を提供、コーディネートをNPOがする、という参官民のプロジェクトとして、マイケル・ジョーダン寄贈のバスケットボールコートの設置を手がけた。
NPOの活動も、区議としての活動も、「街をきれいにする」「コミュニティを増やす」「気持ちのいい街をつくる」という目的のための手段。そんなハセベさんはまさに「街のプロデューサー」なのだ。広告代理店というビジネスの世界から、地域社会の世界へ広がっただけのこと。「LOCALを極めたい」と言い、渋谷区以外で議員になるつもりはない、と言い切る。そんなカッコイイ、ハセベさんのアイデアはつきることなく、渋谷の未来がとても楽しみになってくる。渋谷というLOCALから様々なしかけを生み出し、新しい社会のモデルを見せてくれる日はそう遠くないかもしれない。
|