2月14日はバレンタインデー! 世の男性は浮足立つこの時期だが、今年はいつもと少し様子が違うかもしれない。
森永製菓ではバレンタインデーを前に、20代~40代の社会人や学生などの男女600人を対象とした、バレンタインとチョコに関する意識調査を行った。その結果、チョコ選びに今後気にしたい要素として、「人や社会への貢献につながる商品」と答えた女性が30%に上ることがわかった。また、こうした商品を購入したい理由として、「買うだけで世の中のためになるなら、協力したい」が76%を占めたという。
これまでにも、友人に感謝の気持ちを込めて贈る「友チョコ」の流行など、バレンタインの形は多様化してきていたが、今年はその思いやりを、世の中のために向ける女性が増えているようだ。これには、昨今の伊達直人ブームに見られるように、誰かの役に立ちたいと思う人が多くなってきていることや、寄付付きの商品が広がっているという背景がある。例えば、今回アンケートを行った森永製菓では「1チョコ for 1スマイル」を実施し、対象商品の購入1個につき1円が、NPOを通じて、カカオ豆の生産国の子どもたちのために寄付されるキャンペーンを行っている。
「人と地球にやさしいチョコレートを広める」をキーワードに活動をしているのがチョコレボ実行委員会だ。自然の生態系を活かしつつ、森を守りながら行う自然農法「アグロフォレストリー」を広めるべく、生産者同士の交流や生産者育成の推進に取り組んでいる。
日本のカカオの多くはガーナからの輸入だが、現在そのガーナでは、土地が疲弊すると植える場所を変える移動式農法が多く、環境への負荷は高いものとなっている。また、多くのカカオを収穫するため、学校にも行けずに一日中働かされている子どもが多い。チョコレボでは、アグロフォレストリーを広めることにより、収穫率の向上と子どもたちが学校に通うことができる世界を目指している。昨年からは、有機カカオのチョコレートの売り上げの一部を寄付することで、カカオの苗木の購入などに充てる「チョコレボ ガーナプロジェクト」もスタートした。
このように、さまざまな場所で、社会貢献型のチョコを目にする機会は増えている。しかし、男性には1つ残念なお知らせが。先のアンケートでは、チョコレートをあげる理由として「感謝の気持ちを伝えたい」や「あげて喜ぶ顔がみたい」と回答する女性が5割以上を占めたが、それに対して、「愛の表現をしたい」は25%、「告白をしたい」に至っては1%にとどまった。つまり、今年のバレンタインで贈られるチョコにあなたへの愛はないかもしれない(笑)。けれども、そのチョコにはたくさんの感謝と世界中の子どもたちへの想いが詰まっているのだ。
文/三澤拓矢
1チョコ for 1スマイル
チョコレボ
1億人のバレンタインプロジェクト
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