20日 6月 2011

能登半島と佐渡が世界農業遺産に選ばれる

　里山や里海という言葉が定着し始めている中、石川県の能登半島と新潟県佐渡市が世界農業遺産に登録されたという、うれしいニュースが飛び込んできた。
　世界農業遺産は、国連の食糧農業機関（ＦＡＯ）が2002年から始めたプロジェクトだ。自然を生かした伝統的な農業の保護などに努めている地域を認定することで、それらの地域の保存を目指している。

　自然を生かした伝統的な農業の保護などに努めている地域を認定することで、それらの地域の保存を目指している。
　新潟県佐渡市はトキを守るため農薬を減らした米づくりに取り組むなど、自然と人間が共生する取り組みが評価された。石川県能登半島は、千枚田などの美しい棚田が残っているほか、一年の豊作を神に感謝する伝統行事がいまも残っていることなどが評価された。ちなみに今回の登録は、世界農業遺産としては国内初で、先進国としても初の登録だという。
　生物多様性の宝庫と言われながらも、消えたり荒れ果てたりする一方の里山が世界農業遺産に登録されたことの意義は大きい。今回の登録を誇りに思うとともに、伝統的な農業が行われている地域をみんなで応援しよう。