待ちに待った大集会へ。栃木の工務店・設計事務所5名とともに行って参りました。
名古屋市中区役所ホール500名を立ち見客が出るくらい呼ぼう!ということで、始まったイベントですが、一般の人500ではなく、建築従事者を500ということですからそれはそれは大変な仕事でした。しかし、当日は見事、立ち見客があふれんばかりとなりました。
運動の“いいだしっぺ”(提唱者と言わず、本当にこの肩書を使っているんですよ)野池政宏さんの底力とサポートする工務店・設計事務所等、コアメンバーのこの運動に懸ける情熱が素晴らしい実を結んだのだと思います。
第1部に野池さんの基調講演があり、参加者へこの運動の真の目的と解説、今後の展開を話し、
・現在の半分消費エネルギーを達成した家庭を“1985家族”と呼ぶ。
・その1985家族を多く排出した人を表彰する“つくり手コンテスト”も検討。
・近日中に一般の方向けにパッシブデザインの解説本とその後に1985運動の副読本的なものを出版する。
・1区市町村に1名以上の“1985地域アドバイザー”や“家庭省エネアドバイザー”認定等も積極的に進めたい。
・来年は東京で1000人規模、更に翌年は東北で5000人規模のイベントをやりたい。夢は武道館・東京ドーム!?
第2部は専門家を交えてのパネルディスカッションとなりました。メンバーは小林光氏(慶應義塾大学情報学部大学院教授、元環境省事務次官)、濱惠介氏(エコ住宅研究家、独立行政法人都市再生機構都市デザインアドバイザー)上岡裕氏(NPO法人エコロジーオンライン理事長)、三浦祐成氏(新建新聞取締役社統括編集長)、澤木久美子氏((株)アトリエ空一級建築士事務所)。
野池さんのコーディネートで始まり、
・小林さん・・・当時小澤環境大臣時に作成したロードマップのなかで、家庭部門の2050年ゼロエミ化はそんなに難しいことではない。温暖化懐疑論も出ているが、2100年には地球の温度は2度上がる(温暖化は間違いではない)。
・濱さん・・・「はじめましょう、家遊び」をモットーに自邸をエコハウスに改装して消費エネルギー抑制とその成果のデータを取り、しかし、生活を楽しみながらやることが長続きの秘訣。妻はそもそも原発エネルギーが嫌いだからこのエコライフを始めたようなものなので夫婦で楽しんでいる。賃貸住宅でもこういう家遊びをやるべき。
・上岡さん・・・会場の多くが理系だと思うが、数値でしっかり管理・表現することは当然重要。しかし、時短料理のカリスマ主婦が注目されているように、時事、情緒や雰囲気と言った文系的啓発も必要。例えば、エコライフプチスターをここから排出して、もっと広く多くの方に、チャレンジ25のように上からではなく下からもこの運動を知ってもらえるような活動を。
・三浦さん・・・どうしても専門的数字が踊り易く、一般の人には非常にわかりにくい。しかし、1985運動の消費ネネルギーを今の「半分」にするというミッションは誰でもわかるのでとても素晴らしい。“読者モデル”を多く募り、達成の成功例を多く伝えると良い。
・澤木さん・・・いみじくも1995年阪神大震災を経験して当時お腹の中にいた子供は今16歳。女性は子供を守るために真剣に努力するので、自分自身率先して半分を達成したい。今現在はものの見事に平均的家庭と同じ消費エネルギーだった。
最後に熊本から社員30名を引き連れて駆けつけたコアメンバーの一人(株)エコワークスの小山社長が大会宣言を高らかに読み上げ採択され終了となりました。
今夏の電力ピークも何とか乗り切りましたが、企業のサマータイムや休日変更の努力がかなり効奏したような感じもあり、まだまだ一般家庭のぞうきんは随分絞れるような印象があります。2025年なんて先と思っていても光陰矢のごとし、あっという間ですよね。大会は無事終了しましたがこれからが皆さんの真のチカラの見せどころです!とにかく楽しみながらエコライフを実現することが長続きの秘訣ですので、ともに頑張って参りましょう!
PROFILE
吉田登志幸(よしだ としゆき)
有限会社オストコーポレーション北関東 代表取締役
1970年1月2日生まれ。大阪府出身。明治学院大学経済学部商学科卒
1992年4月株式会社山善住設建材部入社。2001年4月同社退社、5月現在のスウェーデンの建材と自然素材商品に特化した販売会社を設立。2010年12月業界初格付け型住宅ポータルサイト素晴らしき地場ビルダーランド開設(自身もサイト内ナビゲーターをつとめる)。
自立循環型住宅研究会関東支部代表世話人
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