![約30%のうち、風力発電が16%、太陽光発電4%のスペイン Photo by rogiro](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=270x1024:format=jpg/path/se1ae36ddcb94ed1c/image/i7fc46b315e18030e/version/1341826420/image.jpg)
サッカーの祭典・EURO2012は見ただろうか? 現代サッカーの完成形ともいわれるスペイン代表の活躍は記憶に新しいが、実はスペインは再生可能エネルギー大国でもある。ある送電会社のデータによると、2011年の総発電量の約30%が再生可能エネルギーによるものだ。スペインの場合、その中でも特に風力発電の割合が高い。
実はスペインは、太陽光発電で苦い経験を持っている。2004年にドイツ(この国もサッカー強い!)並みの高い電力買い取り価格制度を設定したところ、メガソーラーの建設バブルが発生し、政府の懐を圧迫し始めた。高い価格設定と毎年の導入量に制限を設定しなかったことが主な原因と見られている。
こうした経験を踏まえ、同国では風力発電を軸とした発電・送電システムの構築を進めてきた。現在では、気象予報のデータなどを駆使しながら各地域の需要動向にあわせた電力供給網を作り上げている。
日本でも7月から電力の買い取り制度が始まったが、スペインの太陽光バブルの失敗から日本が学ぶべきことは多い。再生可能エネルギー電力の価格動向や発電量に配慮しながら、安定した供給を目指すことが必要となるだろう。
文/田中一整
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