土曜日の東京・自由が丘駅南口。ここにグリーンのボディがひときわ目を引く移動販売車が現れ、ちょっとした話題を集めている。売られているのはラテやスムージーなど、一見すると普通のカフェメニューなのだが、材料として使われているのはなんとミドリムシ! 手がけるのは、ミドリムシの研究開発を行うベンチャー企業・ユーグレナだ。
ミドリムシ(ユーグレナ)は、動物と植物、両方の性質を備えた藻の一種。ビタミンやミネラルなど59種類もの豊富な栄養素を含んでおり、さらにはCO2を吸収してバイオ燃料の原料にもなることから、近年、食料問題や環境問題を解決する素材として注目されている。同社ではこのミドリムシを、おいしい飲み物や食べ物として提供することで、人々の健康を支えたいという想いのもと、今年4月より、新事業「ユーグレナ・ファーム」を展開。ミドリムシ商品の通信販売や移動式のカフェ営業をスタートさせた。
ミドリムシ入りドリンクの気になる味だが、見た目は抹茶入りのドリンクにそっくりで、香りや風味もクセがないことから、ミドリムシが入っていることを意識することなく、おいしく味わえる。
ちなみに移動販売車「ユーグレナ・ファーム号」の燃料にも、ミドリムシから抽出されたバイオオイルが使用されている。さまざまな可能性を持つミドリムシから今後も目が離せない。
文/加藤 聡
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