9月1日から、東京・渋谷にある映画館アップリンクで、『モンサントの不自然な食べもの』が上映される。フランス人ジャーナリストのマリー=モニク・ロバン監督が、アグリバイオ事業を展開する多国籍巨大企業モンサント社の実態に迫ったドキュメンタリーだ。
モンサント社は、遺伝子組み替え作物(GMO)世界シェアの90%を占めている。農作物における遺伝子組み替え技術とは、植物(作物)に遺伝子操作を行って、その植物(作物)がもともと持っていなかった性質を作り出す技術だ。たとえば、殺虫作用や、除草剤をまいても枯れないように遺伝子操作された大豆やトウモロコシなどがある。
遺伝子組み替え技術は、人の健康や環境への影響などの評価が行われてきた。この技術を開発し推進しているアメリカでは、政府機関のアメリカ食品医薬品局(FDA)が、「遺伝子組み替え作物は、従来の品種改良と変わらず、元の作物と同じで安全である」という評価をしている。しかし、まだ新しい技術なので、いったん栽培されると生態系を脅かしかねない危険性もあり、安全ではないという研究者も少なくない。この映画では、世界中で起きている遺伝子組み替え作物に関わる問題を知ることができる。
文/温野まき
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