2月12~22日まで、スウェーデン大使館で「Moods of Sweden 北欧の大自然が生む独創」をテーマにした「スウェーデン ファッションウィーク」が開催中だ。同国の商品といえばIKEAをはじめとするシンプルでデザイン性の高い生活雑貨をイメージするが、最近はファッションへの注目度も高い。スタイリッシュな衣類を低価格で展開するあのH&Mも実は同国発だ。注目度は数値にも表れ、日本への輸出は8年で5倍になっている。
今回展示するのは、北欧の大自然から影響を受けた形や素材を用いた11のブランドだ。例えば「MASKA」は、糸つむぎの伝統技術と自然をモチーフにしたデザインが美しいブランケットを展開。「STUTTERHEIM」は、8ヵ月の間雪に覆われる厳しい気候が育んだ漁師のコートをアレンジし、25年間着続けられるレインコートを提供している。
森林率7割弱という同国では、大都市でも少し歩けば豊かな自然が目の前に現れる。誰でも他人の土地に自由に入り自然環境を享受できる「自然享受権」というユニークな習慣もあり、自然は身近な存在だ。きらびやかなファッション界でも自然との共生が可能なことを実感させてくれるスウェーデンファッションは、今後ますます注目されそうだ。
取材・文/中島まゆみ
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