資生堂が動物実験を廃止

ロンドンを中心に活動する覆面芸術家・バンクシーの作品「化粧をするウサギ」  Photo by Animal testing / johnmcga
ロンドンを中心に活動する覆面芸術家・バンクシーの作品「化粧をするウサギ」  Photo by Animal testing / johnmcga

 化粧品の製造・販売を行う資生堂が、今年2013年4月から化粧品の開発で動物実験を行うのを原則廃止することを決定した。

 

 日本では、多くのメーカーで、医療技術、薬品、化粧品、食品添加物などが安全か、または効果があるかといった研究のために動物実験が行われている。実験の内容はさまざまで、たとえば、化粧品の実験などでは「眼刺激性実験」がある。これは、頭だけが出るように固定されたウサギの眼に実験物質を点眼し続けるというもので、あまりの痛みに暴れて首の骨を折って死んでしまうウサギもいるという(NPO法人「動物実験の廃止を求める会」ホームページより)。

 


 そして実験後の動物たちは殺処分される。動物実験は新製品を開発する過程で、安全確認のためには必要という意見もあるが、動物を使用せずに研究できる「代替法」があれば、それに越したことはない。代替法の研究は世界的に進んでおり、資生堂も代替法を選択した。

 

 動物実験廃止のうごきは国際的に加速している。EUでは今年3月11日に動物実験を用いて開発された化粧品の販売が全面禁止になった。私たちも普段使っている製品で「動物実験」が行われているかどうか関心をもっていきたい。

 

文/温野まき

 

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