大手コンビニエンスストアのローソンは、カウンターコーヒーサービス「MACHI Café(マチカフェ)」で、CO2排出権付きのホットコーヒー、カフェラテを2月11日より販売している。原材料の調達から容器の廃棄までに発生するCO2の量を計算し、別の場所で獲得した排出権(CO2削減量)で埋め合わせようという試みだ。使用される排出権は、東京大学が行っている省エネ事業によって生まれたものだという。
この試みのポイントは、「カーボンフットプリント」と「カーボン・オフセット」という二つの仕組みを組み合わせた点だ。カーボンフットプリントとは原材料調達から廃棄・リサイクルまでの過程で発生する温室効果ガスの量をCO2の重さに換算し、わかりやすく「見える化」する仕組み。カーボン・オフセットとは、普段の生活や仕事などで、どうしても出てしまうCO2のすべて、または一部を、ほかの場所で実現されたCO2削減(排出権)で埋め合わすことをいう。
研究機関である大学と企業が連携している点も興味深い。こうした取り組みを通じて、企業から大学に資金が回れば、さらなるCO2削減に向けた研究が進む可能性もある。
このCO2排出権付きコーヒーは24日まで販売される予定だ。
文/田中一整
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