オゾン層に回復の兆し 国連が発表

9月10日、有害紫外線から地球を守るオゾン層に改善の兆しが見えてきていることを国連が明らかにした。300人の科学者が評価に関わり、国連環境計画と世界気象機関によって発表された「Scientific Assessment of Ozone Depletion 2014」に詳細が書かれている。

レポートに関わった研究者たちによればオゾン層回復のきっかけとなったのは1987年に採択されたモントリオール議定書。各国政府が足並みをそろえてオゾン層破壊物質の使用を制限し、禁止したことが効果的だった。

 

この議定書がなければ2050年までにオゾン層破壊物質は10倍にまで増えたと言われ、この議定書によって毎年200万人の皮膚がん患者を減らす効果が見込まれていたという。

 

ただ一方、オゾン層破壊物質の規制によってオゾン層破壊は止まったように見えるが、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素などの温室効果ガスの濃度の高まりも要注意だと指摘。オゾン層保護の前例をならい、地球温暖化防止に向けた国際的な枠組みを加速させることが重要となるだろう。

 

Ozone layer recovering but remains threatened – UN reports

 

«一つ前のページへ戻る