
今年の年末年始は異常なほど暖かかった。
関東を中心に最高気温が15度を超える地域が続出。3月下旬から4月上旬並みの気温となった。エコロジーオンライン編集部がある栃木県南部では庭先の温度が30度近くなり、ビニールハウスのなかが40度近くに上昇。ハウス栽培を手がける農家に真夏並みの対策をとるようにとの指示があったという話も聞く。
この暖冬は昨年12月から続き、日本国内でも過去最高を記録した都市も多く、アメリカでは史上最も暑い12月となった。
こうした暖冬に自らの生活の危機を訴える人たちがいる。カナダのオンタリオ州北部に住む先住民たちだ。
彼らは冬、雪や氷を削ってつくるウインターロードという道路を使って生活をしている。ウインターロードは人口が少ないエリアを中心に存在し、川などが多く道路を整備するには不向きな場合に使われる。冬の間は道路がなくてもこのウインターロードがあれば、食料、燃料などの生活必需品がコミュニティに運ばれてくる。空路で運ぶのにくらべたらかなり安く運ぶことができるのだ。
このウインターロードが地球温暖化の影響で不安定化し、このまま温度上昇が進めばいずれ使用できなきなる。彼らにとって気候変動は他人事ではないのだ。
彼らのためにウインターロードに代わる道路をつくるとしたら、かなりのコストがかかることになる。気候変動によってこうした現象が各地でおこれば必要になるコストは計り知れない。
Climate change affecting vital winter roads for First Nations, leaders say
翻訳・文 / EOL編集部
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