
日本のような先進国の住民には当たり前であっても、発展途上国では当たり前ではないものは多い。先進国の常識で支援をしても、お金が入っている間はプロジェクトは動くが、そのあとは無用の長物となる支援も多い。非常用の電源として支援された発電機は燃料切れで動かず、風力発電機を寄付しても部品が壊れると交換さえままならない。
無駄な支援をしないために最近では「適正技術」という考え方が進んでいる。途上国にあるもの&できることを想定した技術の形。自転車の部品でつくれる風車や、現地で売られる鍋を活用したソーラークッカー、廃棄されるバイオマスのゴミを燃料にするロケットストーブ・・・。エコロジーオンラインでも最近、適正技術を応用した支援に関わることが多くなった。
では、3Dプリンターはどうだろう?部品がなければその場でつくってしまえばいい。しかし、電気がない地域ではどうだ?やはり、無用の長物じゃないか。いや、大丈夫!ソーラーパワーで動かせばどこでもできる!そんな3Dプリンターが登場した!
この3Dプリンターをつくったのはミシガン工科大学の研究者たち。その技術はオープンソースで公開され、誰でもつくることができる。資料によればわずか1,000ドル程度の予算でつくることができ、太陽が出ていなくてもバッテリーで7時間は動く設計になっている。
社会をよくする技術が開発され、オープンソースで公開され、多くの人の手によって改良が加えられていく。それを動かすのが自然のエネルギー。僕らの前に新しい世界が広がっていそうだ。
<参照リンク>
Latest Developments in Solar Powered 3D Printing Released
by Michigan Tech
翻訳・文 / ソーシャルエコロジー研究所
コメントをお書きください