東京の中心に70万㎡もの広さをたたえる明治神宮の森は、全国から奉納された樹木でおよそ100年後に豊かな森林になるように計画された、世界でもほかにない森林です。この森が2020年に創建から100年を迎えます。
「いのちの森」(野中ともよ代表)は昨年12月から、「明治神宮いのちの森 いきもの図鑑」プロジェクトをスタートしました。
人の手で造られた都市の森にもかかわらずほかでは見られない珍しい動植物が生息する明治神宮の森について、ワークショップを通じて森を肌で感じ、多くの人に興味を持ってもらい保護を促進していくことを目指したプロジェクトで、子ども・若者を中心に一般市民が明治神宮の森に生息する動植物を写真に撮影し、WEBサイト(http://ikimono-zukan.jp/)で公開していきます。
この4月からの本格的なスタートを前に、森をつくった先人たちの意思を受け継ぎ次の100年に向けて活動しているNPO法人響の案内のもと3月19日に、特別パイロットプログラムが行われました。参加したゆうま君(小学2年生)が、当日の様子をリポートします。
ぼくは3月19日、明治神宮の森にすんでいる生き物を写真に撮る「いのちの森いきもの図鑑」プロジェクトに行ってきました。この日は雨だったけど生き物は雨も好きだから楽しみでした。僕は珍しい虫が見たいなと思っていました。
明治神宮のなかはたくさん大きな木があってびっくりしました。特にむかし40メートルの木があったということをきいてすごいなと思いました。
神社を通って、普通は入れない観察の場所に行きました。楽しみです。落ち葉がたくさんの道を通ると、見たことがなかった花のつぼみを見つけました。こけもたくさんありました。
落ちているどんぐりからはたくさん芽が出ていました。これがみんな木に育ったらすごいなと思います。
虫は、葉っぱから糸でぶら下がっているクモやバナナ虫をみつけました。バナナ虫はなかなか見たことがなかったので良かったです。
それから、枯れた木の中に丸いミルク色の〝未確認生物〟を発見しました。たぶん、何かのたまごです。
キノコもたくさんはえていました。ぷりぷりしたきくらげとか、さるのこしかけ、赤いキノコは毒キノコだと思います。
1時間ぐらい生き物を探して、最後に、みんなで写真に撮った生き物を見せ合ったり、どんぐりの苗をもらって、良かったなと思いました。どんぐりの苗は自分で育てて来年、この森に持って返ります。
すると、最後の最後にミノムシも見つけました。
次はもっと暖かくなるので、地面のなかの生き物もたくさん見つけられるといいなと思います。
(おおかわら ゆうま)
この活動で昨年撮影した生き物を収録した小冊子は、東京・渋谷区内の小学校に配布したほか、同区内のカフェなどで無料で配布しています(小冊子の完成記念トークイベントの様子は、3月14日のEOLニュースで紹介しています)。
撮影された生き物は、同プロジェクトのWEBサイトに順次掲載しています。また、ワークショップの問い合わせ・申し込みもWEBサイトまで。 http://ikimono-zukan.jp/
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