Édouard Riou, Public domain, via Wikimedia Commons

アメリカとイタリアの研究者らは、約1億8300万年前の海洋生物の大量絶滅を解明する手がかりを石灰岩から発見した。これは酸素の枯渇と気候変動が今日の海洋にどのような影響を与えるかについての警告となる可能性がある。

魚竜やプレシオサウルスなどの海生爬虫類が繁栄していたジュラ紀には、現在の南アフリカでの火山活動により、50万年の間に推定2万500ギガトンの二酸化炭素（CO2）が放出された。これにより海が熱せられ、酸素が失われた。その結果、海洋生物は窒息し、大量絶滅したという。

「これは、人為的な炭素排出による将来の海洋酸素の喪失と、海洋生態系および生物多様性に与える影響を予測する類似例ではありますが、完璧なものではありません」と、ジョージ・メイソン大学の研究助教授であるマリアノ・レミレス氏は述べた。

研究者たちは、火山噴火当時の化学物質を含む石灰岩の堆積物を研究することで、古代の海洋における酸素レベルの変化を推定することができた。ある時点では、古代の地球の海底の最大8％で酸素が完全に枯渇していたという。この面積は米国のおよそ3倍に相当する。

18世紀から19世紀にかけて産業革命が始まって以来、人間の活動によって排出された二酸化炭素の量は、ジュラ紀の火山活動中に排出された量の12％に相当する。しかし、デューク大学の助教授であるマイケル・A・キップ氏は、今日の大気中の二酸化炭素の放出速度の速さは歴史上前例のないことであり、次の大量絶滅がいつ起こるか、またそれがどの程度深刻になるかを予測することは困難だと語っている。

「これほど深刻な事態はこれまで一度も起きていません。歴史上、最も急激なCO2排出事象を調べても、現在の状況と完全に比較できるほど急速ではありません。私たちはかつてないほどの速さでシステムを混乱させています。少なくとも、今回の出来事による海洋酸素の損失を定量化したことで、将来何が起こるかを予測するのに役立つでしょう」とキップ氏は述べた。

※この記事は、一部AIを使用しています。 

 ＜参照リンク＞

Loss of oxygen in ocean caused mass extinction of marine life

翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部（一部AIを使用）