Marie-Lan Taÿ Pamart, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons

北極の永久凍土から、大量の水銀が流れ出る危険性があると言われている。

北極は永久凍土に覆われている。永久凍土とはその名の通り、永久に凍ったままの広大な氷の領域のことだ。しかし現在、気候変動による記録的な暑さにより、永久凍土がゆっくりと解けている。その氷の中には、「爆弾」が閉じ込められているのだ。

研究の共著者であるジョシュ・ウェス氏は、「北極には爆発を待つ巨大な水銀爆弾があるかもしれません」と述べた。

水銀は何千年もの間、北極に閉じ込められてきた。自然の気流が大気中の水銀を拾い上げ、北極に押し流す。そこで水銀は植物に吸収され、土壌に毒素として蓄積される。

このように、何世紀にもわたって、凍った地面に水銀が蓄えられてきたため、今日の北極の永久凍土には、大気、海洋、そしてすべての生物に含まれる水銀を合わせた量よりも多くの水銀が含まれている可能性があるという。北極の水銀含有量は、工業化により過去 500 年間で特に増加している。北極の 25% は永久凍土で覆われているが、一部の地域では 2050 年までに永久凍土が完全に消滅するかもしれないと言われている。

水銀は、人間と野生動物の両方に脅威を与える有毒金属である。高濃度になると深刻な健康被害を引き起こすリスクが高まる。

恐ろしいことに、永久凍土の融解がもたらすものは水銀だけではない。この氷の牢獄には、大量の二酸化炭素や、融解とともに放出される可能性のある病原体も含まれているのだ。

「北極は何千年もの間、有害金属を閉じ込め、地球の健康と幸福を維持してきた。しかし、2世紀にもわたる化石燃料への執着の果てに、この特殊な環境問題のツケはすぐに回ってくるかもしれない」と Popular Mechanics 誌は指摘している。

※この記事は、一部AIを使用しています。 

 ＜参照リンク＞

The Arctic is a ticking 'mercury bomb'

翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部（一部AIを使用）