フェリス女学院大学とマダガスカルをつないで行う「現場を学ぶ勉強会」第三回が終わりました。
今回は、マダガスカルにあるチョコレート学院『EDENIA』から生中継で行われました。観光省や職業訓練省等も協賛している施設で、学院の名前になっている『EDENIA』は『エデンの園』の意味があります。
勉強会では、学院の様子を見せてもらいました。丸テーブルが置いてあるオープンな雰囲気の講義室、実際に調理をしている様子も映像を通し見学することができました。調理室に入るには、エプロンとコックハットの着用が必須で、衛生面にも気を使っています。建物の上の階には、生徒が住む部屋も用意してあるそうです。そして、手作りチョコレートの販売所もあります。
販売所には様々なチョコレートが並んでいました。種類は豊富で、カカオ 100%、70%の他に、ハチミツ、コーヒー、ジンジャー、レモン、パッションフルーツ、バオバブ入りなど日本では珍しい種類のチョコもありました。チョコの中に入っているジャムなどもすべて学院の手作りです。そして、クリスマスに備え、ハートなどのかわいいチョコや、イエス・キリストの生誕場面を表す細かいデザインのチョコもありました。
学園には現在、3 つのコースがあり、地元の方が勉強しています。
1 ケ月コース:チョコレート職人を目指す人向け
1 週間コース:すでにお菓子屋で働いている人向け
1 日コース(3 時間):チョコレート作り体験
来年からは、職人養成のための 3 か月コースも始める予定だそうです。
最後に、『EDENIA』の中庭、エデンの園でアシル学院長からお話を聞きました。現在、海外からの観光客がいないこともあり、学院内の販売所にいらっしゃるのは地元のお客さんが多いそうです。ただ、チョコレートはマダガスカルの人々にとって高級品のため、購入はお祝いの時などに限られると、アシル学院長がお話してくださいました。
今回の勉強会は、マダガスカルに行くことなく、現地の施設を見学できる非常に貴重で刺激的な体験となりました。実習を指導している先生は、漢字で「日本」の文字が入ったエプロンを着用し、また、アシル学院長も気さくな方で、とても楽しい雰囲気の施設でした。
レポート / “チーム・マダガスカル” 谷田晴菜