2022/11/16Forward to 1985 energylife省エネミーティングin東京が開催されました。
本来なら2020年のオリンピックイヤーに開催される予定でしたがオリンピック同様延期になり、翌年もまだコロナが不確定要素過ぎるので見送り2019年鹿児島以来3年ぶりの開催となりました。
新代表辻祐介さんデビュー
Forward to 1985 energylifeは2011年3月11日の東日本大震災翌日福島第一原発事故から生まれた組織でまさに原発のいらない超省エネ社会を一日でも早く実現しよう!
そのためにはニッポン全国の仲間が集まりともに頑張ろう!を確認する集会でこれが我々の原点なのです。
最大最高のイベントがこの省エネミーティングなのです。
それが2年も開催できずにいたわけですから、まさに満を持して。
そして野池さんから新代表になった辻さんの初舞台とも言えるでしょう。
辻体制1985は2050を見据えた第2創業といった感じですね。
脱炭素の大きな大きなカギを握る東京都
なぜ大きなカギなのかと言えば、東京都 環境局 制度調整担当 部長 関 威 さんからは家庭部門2020年速報値で22.2%のCO2排出量でこれは多と比べて非常に大きく、なんと70%が建物からの排出なんだとか。
そこで”HTT”を広げる推進キャンペーンをやっています。
ただ、キャンペーンで唱えているだけでは当然実効性が悪い。
そこで目を付けたのが屋根!
そう、たった4%しか設置されていない太陽光発電の早急な普及をはかるべく2025年に一定の規模を建てる会社には義務化としました。
2,000㎡未満の中小規模新築建物への義務化は日本初と。
東京都のこの発表から全国意識高い系の自治体から同様な動きが始まっています。
70%が建物からの排出とあらばそこに屋根は必ずついているので問答無用にやるべきですよね。
是非とも色んな圧力に屈せず邁進していただきたいし、何だったら義務前から設置が当たり前のような空気になって欲しいと思います。
マチごとエコタウン推進所沢市
くしくもダイオキシン問題で環境問題に古くから直面していた所沢市環境クリーン部石川さんは当然対策も他よりも早く充実していました。
東京のベットタウンから家庭の排出量が30%とこれも全国に比して多いです。
やはり、注目すべきは所沢市が51%出資する”ところざわ未来電力”。
特に素晴らしいのが電源地産率80%!これは凄いですよね。
昨今のエネルギー事情から新電力会社の市場調達コストが爆上がりしてしまい経営がたちゆかなくなってしまってる所が多い中、自前で80%電源をもっていれば外的要因に左右されにくく、経営の安定化も可能になります。
所沢市の事務事業の温室効果ガス排出削減率2020年度で68.1%。これも積極的に再エネ利用することにより実現しています。
まずは行政利用から推進していくのが当然で今後もグイグイ推進して欲しいです。
地道な活動がハンパない川口市
川口市の取組は地球温暖化防止活動推進センターの浅羽さんはなんと省エネミーティング第2回さいたま大会でパネラーとして登壇していただき、そのご縁からの再登壇ということで、浅羽さんも我々も10年近く活動を続けてきた感慨深い物がありました。
認定NPO法人川口市市民環境会議が推進活動センターから受託して活動を行っています。
というか、認定NPO法人になってること自体が実は凄いことで、(普通のNPO法人ではない高い基準をクリアしないとなれない)そこに感動を覚えましたし、その名に恥じない多くの省エネ啓発をやっておられます。
学校への出前授業も積極的に行われ、川口市の80%以上の小学校で実現しているそうです。
これまたビックリです。
今後の発展にも大いに期待ですね。
再エネ100宣言金融川崎信用金庫
川崎信用金庫総合企画部山本さんからは民間の取り組み事例として。
宣言後にまずは百合丘支店をZEB Ready、BELS5つ星を取得。使用電力量約40%を削減。
今現在の再エネ率が36.22%まで上がってきている。
2030年度15%目標を大幅にクリア!
住宅ローン施策でもカーボンゼロ・住宅ローンがあるがハードルが少し高く利用率は低いと。
しかし、内容を聞けばZEH基準とBELS5つ星なのでそんなにハードルは高くないし、そもそもZEH補助金取れるなら自動的にこれも取れるのですが、多分その説明をできる人財がいないのだと思います。
川崎市脱炭素先行モデルとしにも採択されていて、その中でも軸になるであろう新電力会社にも出資してる。これは先の所沢市で飯能信金が出資している逆パターンですね。
また、川崎市SDGsプラットフォームも組織してその事務局を川崎市と共同で行っていてまさに川崎信用金庫の役割が非常に大きいことが分かります。
断熱ワークショップの効果Forward to 1985 energylife
民間取組事例2例目としてForward to 1985 energylife拠点アドバイザーの小島さん登壇。
もう色んな所で活躍されている方なので話す内容はよりどりみどり。
安定のステージでした。
中でも、”つなぐば”で断熱ワークショップをやって物件の省エネ性を高めると同時に参加者に啓発をするという一石二鳥の手法は後半のパネルディスカッションでも掘り下げて話を聞きました。
小島さんは今全国でも講演をやられていますのでこういう事例をたくさんの方に届けていただきたいですね。
大役パネルディスカッションファシリテーター
で、メインイベントのパネルディスカッションではファシリテーターの大役をお任せいただきました。
過去何度かはやってきましたがこの規模では初めてでおっかなびっくりではありましたが何とかカタチにはなったかなと思います。
悩ましく耳が痛い一般への普及啓発
前半の各事例発表はそのほとんどが再エネ主体の取組として誇れますが、やはりどこも頭を悩ましているのが一般の人への省エネ普及啓発。
ですからそれを言われると皆、耳が痛い。
ですが、我々はまさにそこを担当する団体ですので、そこを何とかする議論を当然いたします。
自分が進行をやらせてもらうからにはその耳の痛い部分をどうしていくか?の一点に絞って進めました。
そして、行政としては避けては通れないこの課題にForward to 1985 energylife拠点アドバイザーが必要不可欠な存在であって、大いに我々を頼っていただきたいと。
そんな宣伝をさわやかに大々的にさせていただきました。
2023年省エネミーティングは四国!
オーラスは東京実行委員長安田さんから次回開催実行委員長塩田さんへのバトングータッチ。
来年も無事開催はできるでしょうから実行委員会の皆さんには大変でしょうが頑張っていただきたいです。
文・写真 / 吉田登志幸