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地球温暖化の救世主か!? 一頭のクジラは数千本の木に匹敵するCO2を吸収

Navin Rajagopalan / CC BY-SA 2.0
Navin Rajagopalan / CC BY-SA 2.0

クジラを増やせば地球温暖化防止につながる!

国連環境計画(UNEP)が国際通貨基金(IMF)による研究を紹介して、クジラを守るための国際的な活動の重要性を指摘している。

クジラが多く生息している海域には植物性プランクトンが豊富だ。

この小さな生命たちが大気中に供給される酸素の50%以上を担い、CO2総排出量の4割にあたる370億メトリックトンのCO2を吸収していることはあまり知られていない。

この吸収量を樹木におきかえると17億本の木に匹敵し、アマゾンの森4つ分にあたる。植物性プランクトンが増えれば増えるほどCO2の吸収量が多くなる。

この植物プランクトンを増やすためにはクジラの生息数を増やすのが近道だ。クジラが呼吸をするために海面近くに現れ、そこで排出する糞尿に含まれる窒素や鉄分が彼らの肥料となるのだ。

この植物性プランクトンをエサとして動物性プランクトンが育ち、それをクジラが大量に食べることであの巨体が形づくられる。

こうしてクジラのカラダには大量のCO2が固定される。クジラは60年前後のその命を終えると海の底に沈んで分解を待つ。全体で100年近くCO2を固定し続けるという。

現代の科学をもってしてもCO2の吸収・固定を大規模に実践する画期的な方法は見いだせていない。なんとクジラは生まれながらにその才能を持っていたわけだ。

現在、クジラの保護が進み、頭数は増えてきた。だが、まだ全盛期の4分の1までにしか復活していない。クジラを全盛期のように復活させていくことが地球温暖化防止への近道となるのだ。

その方法の一つとして参考になるのが途上国の森林保護のためにつくられた国連の「REDD」だ。この仕組みを参考に国際社会が連携してクジラの保護にあたることをこの記事では推奨している。

 

古くて新しい気候変動対策としてクジラの保護が進んでいく未来を応援したい。

*詳しくはこちらの記事をご参照ください。
A strategy to protect whales can limit greenhouse gases and global warming


翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部

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