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最も絶滅の危機に瀕している海洋生物15種

"Green Sea Turtle." by Bernard Spragg is marked with CC0 1.0.

クジラやイルカからウミガメ、サメ、アカエイまで、私たちの海に生息する多くの動物が絶滅の危機に瀕している。混獲、海中騒音、海洋汚染など、彼らが直面する脅威は多くの場合、人間によって引き起こされており、海洋の劣悪な状況は、迫りくる気候変動の脅威によってさらに悪化している。

 

 以下の動物はすべて、国際自然保護連合 (IUCN) によって絶滅危惧種または近絶滅種に分類されている。

 

1. タイセイヨウセミクジラ

絶滅寸前のタイセイヨウセミクジラは、海に約 350 頭生息しているが、そのうち繁殖年齢のメスは約 70 頭にすぎない。これらのクジラは、船との衝突や網への絡まりによる事故が多発し、絶滅の危機に瀕している。

 

2. コガシラネズミイルカ

コガシラネズミイルカは、現存する最も小さなクジラ目動物で、メキシコのカリフォルニア湾にのみ生息している。海に生息するコガシラネズミイルカは、わずか 18 頭ほどである。コガシラネズミイルカにとって最も深刻な脅威は、刺し網に捕らえられることだ。個体数が極めて少ないため、メキシコは、特定の区域での漁業を全面的に禁止し、24 時間体制で監視するなど、残存するコガシラネズミイルカを保護するための規制を制定した。 

 

Paula Olson, NOAA, Public domain, via Wikimedia Commons

3. アカエイ

IUCN によると、10 種のアカエイが絶滅の危機に瀕している。海洋哺乳類と同様に、アカエイも船舶との衝突や網への絡まりによる事故が多く発生している。アカエイは漁業者にも狙われており、成熟と繁殖が遅いため、多くの種が乱獲の危機にさらされている。

 

4. ヒラシュモクザメ

世界中の熱帯および温帯海域に生息するヒラシュモクザメは、体重230キログラム、体長4メートルにもなる、最大のシュモクザメ種である。ヒラシュモクザメは、世界的な商業用フカヒレ取引によって脅かされており、混獲の犠牲にもなっている。悲しいことに、このまま持続不可能な漁が続けば、ヒレの需要が絶滅につながってしまう可能性があるという。

 

国際動物福祉基金(IFAW)などの粘り強い支援のおかげで、2022年には約100種のサメとエイがワシントン条約(CITES)の保護対象となり、世界中で法律により保護されることになった。このような取り組みが、サメやエイ、その他の海洋生物を絶滅から救うことになる。

 

 

5. ハワイモンクアザラシ

ハワイモンクアザラシは、最も絶滅の危機に瀕しているアザラシ種の1つである。ハワイ諸島とその他近隣の太平洋諸島に生息するハワイモンクアザラシは、海に約 632 頭しか残っていない。現在、ハワイモンクアザラシにとって最も深刻な脅威は、食料不足、漁具への絡まり、サメによる捕食、野生動物や家畜による病気の伝染、意図的な殺害や嫌がらせなどだ。

 

 6. アフリカウスイロイルカ

西アフリカ沿岸に生息するアフリカウスイロイルカは、絶滅の危機に瀕しており、海洋に残っているのはわずか 1,500 頭のみである。生息域沿いに住むコミュニティにとって、漁業は主要な食料源および収入源であるため、頻繁に混獲の被害に遭うという。漁業による獲物の減少や、人間の活動による汚染、生息地の撹乱もまた、彼らの生存を脅かしている。

 

7. ウミガメ

絶滅危惧種および近絶滅種のウミガメは、アオウミガメ(絶滅危惧種)、タイマイ(近絶滅種)、ケンプヒメウミガメ(近絶滅種)の 3 種だ。ウミガメに対する主な脅威としては、肉や卵を目的とした漁猟、混獲、プラスチック汚染、生息地の喪失、気候変動などが挙げられる。

 

 

"Green Sea Turtle." by Bernard Spragg is marked with CC0 1.0.

 8. 黒アワビ

黒アワビは、米国カリフォルニア州とメキシコのバハ カリフォルニア州沿岸に生息する大型の海産巻貝(軟体動物の一種)である。もともと、北米西海岸で最も豊富な大型海洋軟体動物だった。しかし、漁業、地滑り、汚染、ケルプの消失、海洋の化学的変化、およびウィザリングシンドロームと呼ばれる細菌性疾患により、黒アワビは現在、近絶滅種に分類されている。

 

9. ヨーロッパウナギ

ヨーロッパウナギは興味深いライフサイクルを持つ種である。冬の終わりにサルガッソ海で卵を産み、孵化すると幼生は数千キロも大西洋を渡り、ヨーロッパと北アフリカに分散する。この種はワシントン条約の附属書 II に分類されており、世界で最も密猟されている種の一つである。

 

10. シロワニ

シロワニは世界中の温帯および亜熱帯の海域に生息している。日本語ではシロワニという名前だが、れっきとしたサメである。一般的に穏やかで、泳ぎが遅く、これまでに人命を奪った例はない。また、公共水族館で最も広く飼育されているサメでもある。シロワニの肉やヒレは貴重であるため、漁業や混獲により、絶滅の危機に瀕している。シロワニの漁業は一部の地域では規制されているが、その他の地域では規制されていないため、個体数の減少につながっている。シロワニは主に沿岸海域に生息するため、汚染による生息地の喪失や劣化の脅威にもさらされているという。 

Dennis Hipp (Zepto), CC0, via Wikimedia Commons

 11. ホンカスザメ

ホンカスザメはエイに似ている、平たい体と大きな胸びれを持つサメの一種。かつてホンカスザメは多く生息していたため、よくターゲットにされ、捕獲するための特別な網まで開発された。しかし、過去数十年間にわたる捕獲により、ホンカスザメの個体数は大幅に減少してしまった。 

Philippe Guillaume, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons

12. ニチリンヒトデ

ニチリンヒトデは、北米の太平洋沿岸に生息している。黄色がかったオレンジ色とヒマワリのような形から、英語では「Sunflower sea stars」という名前が付けられた。このヒトデにとって最大の脅威の 1 つが、「ヒトデ消耗症候群」と呼ばれる病気だ。2013 年から 2017 年にかけて発生した大流行により、ヒトデの個体数は激減した。現在、海には約 80,000,000 匹のニチリンヒトデが生息しているが、2013 年以前の数と比べると大幅に減少しているのだ。病気により、オレゴン州とカリフォルニア州では 100%、ワシントン州では 99.2%、全体では 90.6% 減少してしまったという。

"Sunflower Star" by Carolyn Coles is licensed under CC BY 2.0.

 13. アホウドリ

アホウドリは南極海と北太平洋に生息する大型の海鳥である。 IUCN が認定するアホウドリ類は 22 種あり、そのうち、近絶滅種に指定されているのは、ゴウワタリアホウドリとガラパゴスアホウドリの2種。ゴウワタリアホウドリは南米、アフリカ、オーストラリアの沿岸に生息し、野生に生息する個体数はわずか 3,400 羽である。これらの鳥は、特に延縄漁業による混獲の脅威にさらされており、一部は狩猟の対象にもなっている。また、ネズミなどの外来種に捕食され、生息地から追い出されることもある。石油流出や気候変動も彼らの存在を脅かしている。

 

14. コクチイシナギ

コクチイシナギは北太平洋に生息する大型魚。体長は 2.1 メートル  を超え、体重は 318 キログラム を超えることもあるという。

 

15. ナッソーグルーパー

ナッソーグルーパーはメキシコ湾、カリブ海、米国南東海岸のサンゴ礁に生息する魚である。かつては米国で最も豊富で簡単に捕まえられる魚の 1 つだったが、急速に減少してしまった。ナッソーグルーパーは生息域の大半で商業的に絶滅したと考えられている。また、カリブ海のサンゴの被覆度が 59% 以上減少してしまったことも彼らに打撃を与えただろう。

 

q phia, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons

 

IFAW は、海洋騒音公害、混獲、船舶衝突、気候変動など、海洋生物への脅威を軽減するために世界中で活動している。

 

※この記事は、一部AIを使用しています。 

 

 <参照リンク>

15 of the most endangered animals in the ocean

 

 

翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部(一部AIを使用)

 

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