昨年夏、当時15歳だったグレタ・トゥーンベリさんがスウェーデンで始めた子どもたちの気候ストライキが世界に広がっています。
グレタさんは8月、スウェーデン政府が気候変動に対して適切なアクションをとっていないと3週間にわたって国会議事堂の前で座り込みをしました。
座り込み終了後もこの活動を続け、スウェーデン政府が気温上昇を2度未満に抑える対策を講じるまで、「Fridays For Future(未来のための金曜日)」を呼びかけ、毎週金曜日にストライキを続けることにしました。
こうした彼女の動きに刺激され、スウェーデンのみならず、イギリス、ドイツ、ベルギー、イタリア、アメリカ、スイスなど、多くの国の若者が立ち上がり、世界各地で数万人規模のストライキが続いています。
日本でも2月22日、グレタさんの活動に共感する若者たち20名が国会前に集まり、「地球に住み続けたい」と声をあげました。
地球温暖化に対して、大人たちが思いきった対策をとらないと、被害を受けるのは若者たちです。未来を生きる彼らの意志を受け止め、各国政府がしっかりとした対策をとることに期待したいですね。
バイオガス、環境教育、植林。マダガスカルの未来のために!
さて、エコロジーオンラインでも、遥かマダガスカルの地で、そんな未来世代をサポートする取り組みを進めています。私も3月中旬からマダガスカルを訪問。マダガスカルの未来のために立ち上がったNGO「Madagascar Mirai」を通して実施する現地の事業の進捗を確認して来ます。
前回の訪問ではエコロジーオンラインの若手スタッフが、バイオガスの専門家チェンマイ大学のサッチョン教授とともに、手づくりのバイオガス施設をつくって来ました。その施設から生まれたメタンガスでコンロに火がついたといううれしいニュースも届いています。
私たちがマダガスカルで普及しているのは東南アジアで広がりを見せている手づくりのバイオガスプラントで、現地にある材料で、10万程度の予算でつくることができます。マダガスカルでは、調理に薪や炭を使っているため、森林が破壊され、地球温暖化を加速させています。そのエネルギーを牛や豚の糞尿から生み出すことで、森林破壊を減らし、糞尿の不衛生な管理による環境汚染の改善につなげようとしています。
この技術が貧しい地域での雇用の創出につながれば素晴らしいなと思っています。
今回の訪問ではマダガスカルのサカイ市というところで手がけている里山エネルギースクールでワークショップも手がけます。そこに通う小学生と一緒にマダガスカルの未来を変える小さなエネルギーづくりを学びます。この学校からマダガスカルの未来を担う子どもたちが生まれてくることを期待しています。
このプロジェクトに関してマダガスカルの日本大使館からもニュースが届いています。赤十字国際委員会が私たちのバイオガスの取り組みに興味をもってくれたというのです。マダガスカルに灯ったバイオガスの火をさらに広げるためにがんばらねばと思っています。
*本原稿は「RADIO SAKAMOTO」出演時のコメントを再編集したものです。
<参照リンク>
RADIO SAKAMOTO
エコロジーオンライン理事長 / 上岡 裕
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