2022年10月28日(金)~10月30日(日)に京都府舞鶴市の舞鶴港周辺で開催された「京都舞鶴再エネフェス」にソーラーパワートラックを派遣いたしました。
再エネフェス案内ページ
https://kyotomaizuru-enefes.jp/
ソーラーパワートラックは、トラックの荷台にあるウイングに250枚(5kW)のソーラーパネルを取付け、37kWhの蓄電池を搭載した特殊車両で、荷台のウイングを開くと簡易ステージになるので、グリーンな電力でステージを盛り上げることが可能です。
京都舞鶴再エネフェスでは、29日(土)の「Renewable energy よしもとお笑いLIVE」と「地元ステージ」にソーラーパワートラックを活用いただき、そのステージをクリーンエネルギーで盛り上げました。
当日のお天気は、曇り時々晴れ、朝9時の気温は13度と肌寒さを感じるお天気で、雲の合間から時折太陽が顔をのぞかせる不安定さでしたが、ソーラーパワートラックを横浜から舞鶴までお一人で運転してこられた里山エネルギー㈱篁社長いわく
「私が晴れ男なので、ステージが始まるといつも不思議と晴れるんですよ~」
その言葉通りに、11時のオープニング時には、陽ざしが差し込み、気温も17度まで上がって野外イベント日和になりました。
当イベントは、「京都舞鶴前島ふ頭」において、再生可能エネルギーを活用し、面的なエネルギーマネジメントの取組およびふ頭全体の魅力・機能向上を図る取組みを実施することで、観光等利用者の増加を促し、地域振興と再エネへの理解促進に繋げるとこが目的です。
このイベントを企画された京都府府民環境部脱炭素社会推進課の池松参事にお話をお聞きすると...
「このイベントは、再エネを置くと平時あるいは有事の際にどれくらい使えるのかを知るための実証事業としています。キッチンカーもEVの電力ですべてまかない、最寄りの東舞鶴駅から来場者を迎えるために、無料のEVトゥクトゥクを3台体制でピストン運行しています」
と、説明をしてくれました。
「東舞鶴駅から舞鶴港までは、すぐそこなんですけど、歩くと微妙に遠いんです。見てほしいところがたくさんある舞鶴港にたどり着く前に引き返してしまう。
そこでラストワンマイル。目の前に再エネを活用している様子が拡がると楽しいじゃないですか!」
このイベントへの想いを、目を輝かせて語られていたのがとても印象的でした。
広域防災にも活用を拡げることを想定し、このイベントを通じて使い勝手などの課題を見直していきたいと話されていました。
【ソーラーパワートラックが大活躍】
メインステージは、荷台をステージにしたソーラーパワートラック。
音響や照明はもちろんすべてソーラーパワートラックから供給いたしました。
ステージでは、地元の子供たちのダンススクールやフラダンス、魅惑のベリーダンス、地元出身のシンガーソングライター榊原粧子さんのライブが披露され、観客を楽しませていました。
メインは「Renewable energy よしもとお笑いLIVE」。
京都住みます芸人きゃろっときゃべつの2人が進行役となって、スリムクラブ、ムーディー勝山、矢野・兵頭が会場をガッツリ笑わせていました。
もちろん、Renewable energyという事で、環境問題にまつわるクイズを出演者と観覧者で一緒に楽しみ、記念撮影にも応じてくれるなどのサービスぶりでした。
ステージの最後は、G-granger4のJazzボーカルがムードたっぷりの歌で締めくくってくれました。
【キッチンカーの電力をEVで】
メインステージは、ソーラーパワートラックが担当しましたが、その周辺でイベントを支えるキッチンカーには、EVから電力を供給。どれだけ使ったか計測器まで取り付けて検証する徹底ぶり。
なかには1500Wギリギリのキッチンカーもありました。
最近は、キッチンカーブームなので、キッチンカー自体が発電機を使わず独立して、ソーラーや蓄電池で運営できるようになれば、もっと美味しい食事ができるなと感じた筆者でした。
【EVトゥクトゥクに試乗】
楽しさを実感するには、まず池松さんの言っていたEVトゥクトゥクに乗るしかないと、取材をする私自身も試乗させてもらいました。
EVトゥクトゥク、見た目は小さな屋根付き3輪車で、バイクのようなハンドルについたアクセルを回して走行します。
走行用バッテリーは座席下に収納されていました。運転者1人、後部座席に2名乗車できます。
ベルトとドア代わりの手すりを下ろしていざ出発!
音もなくスルスルと電気モーターならではの加速で一気に30km/hまで到達、最高時速は40km/hです。
爽やかな風や街の香り・音をリアルに感じながら乗車を楽しむことができました。ピストン運行されている他のトゥクトゥクとすれ違いざま、乗車している親子が手を振ってくれる姿を見ていて
「あ、これがおそらく池松さんの言ってた楽しさかも」と感じました。
EVトゥクトゥクは、100Vを使用しフル充電で約8時間の走行ができるそうです。こんなのが、街中走り回っていたら、面白いでしょうね!
【これだけではない再エネフェス】
会場内では、このほかに環境負荷の少ない次世代型モビリティ「電動キックスクーター」の試乗体験や、子供向け発電体験コーナーなど、さまざまな企業が参加しての再エネ体験ブースが設けられていて、なかなか工夫がされているなと感心しました。
ゴミは当然分別回収。会場内で細かく分けて回収されていました。
【最後に】
これまで、筆者も様々なイベントに参加してきましたが、京都舞鶴再エネフェスは、その名の通り再エネを活用してイベントを運営しようという「本気度」が極めて高いイベントだったと評価しています。
今後の舞鶴港周辺の活性化が成功することを切に願うばかりです。
イベントを指揮された京都府府民環境部脱炭素社会推進課をはじめ、運営の㈱JR西日本コミュニケーションズの皆さま、トゥクトゥクを運行されていたジェイアール西日本コンサルタンツ㈱、そしてイベント全体のコントロールをされていた㈱ハレノヒの皆さまに感謝申し上げます。
そしてなにより、ソーラーパワートラックを横浜-舞鶴往復遠征してくれた里山エネルギー㈱篁社長、晴れ男大変お疲れ様でした!
レポート / エコロジーオンライン 平田 賀彦