SDGsを学ぶ里山
ただ(多田)の野山のコンセプト
メガソーラー、カントリークラブ、砕石場などに囲まれた栃木県佐野市多田町。
大都市の建築を支え、再生可能エネルギーを供給し、都会人の憩いの場として、日本の経済成長を支えてきた場です。
地域に小さな里山ビレッジの丸岳地区が存在します。
戦後の復興を支えるべく植えられたスギ・ヒノキの森は手が入ることなく荒れ果て、鹿やイノシシなどの獣害にさらされ、耕す人を失った水田は放棄されて雑草や低木に覆われていました。
「何とか地域を元気にしたい!」
そう思った有志が立ち上がり、バラバラだった森の所有者に声をかけ、森をあつめて下刈りをし、間伐を始めました。
そこから見えて来たのは昔懐かしい里地里山の風景。里山の未来を発掘した瞬間でした。
地球温暖化や生態系の破壊などの問題は、その影響を大きく受ける途上国の人びとや、次世代の子どもたちから希望を奪い続けてきました。
そんな反省から持続可能な開発が求められる時代に入っています。
高度成長を支えて来た地域をどう持続可能に変えて行くか。
人間が感情を持つ生命である以上、テクノロジーだけで解決できる問題ではありません。
自然とともに歩み、自然のなかに「真善美」を求めた先人たちの知恵もしっかりと学び、地域づくりに生かす必要があります。
そんなことをみなさんと一緒に学び、体験し、実践する場を、丸岳のみなさんとともにつくっていこうと思います。
人から与えられたものではない、
自分なりの「解」に辿りつくSDGs体験の場を一緒に歩いてみませんか!
小さな里山「丸岳」
北関東道の佐野田沼ICからクルマで10分。
人の目を避けるようにひっそりと小さな里山「丸岳」が存在します。
里山の清浄な湧き水によってつくられたお米がこの地の自慢でした。
昭和の開発によって山が削り取られ、水田を潤した豊かな水は失われました。
平成・令和の少子高齢化の影響で農業を営む人も減っています。
住民の最低限な除草作業によって生まれたのがただの野原でした。
この野原をとりまく荒れ放題だった里山は地元の人の手によって整備が始まっています。
ただの野原と美しくなった里山林のセットはこの地に残された宝石とも言える宝物です。
丸岳周辺の里山林の整備について
薄れつつある地域のつながりを求めて始まった丸岳周辺の里山林整備は、3年前にスタート。
地域の山主を一軒一軒訪ね、森林経営計画を立てるべく集約を始めました。
その後、集約した里山林の現状を踏まえ、自伐型林業に方向転換。
同じく自伐型を志す全国の仲間との交流のなかから厚生労働省林業就労支援講習の場に選ばれました。
集まった仲間たちの協力を得て林道も整備され、大きな一歩を踏み出しました。
現在は森林・山村多面的機能発揮対策交付金を活用。
初年度3ヘクタール、2年目、3年目は15ヘクタールの森林整備にチャレンジしています。
ただの野山体験プログラム例
期間:3月里開き〜10月里じまい
お花見
おにぎり持ってピクニック
森林浴
ワーケーション
リフレッシュヨガ
昆虫採集
ひなたぼっこ
「ただそこにある」ワークショップ
<ワークショップ展開例>
ファシリテーター:エコロジーオンライン、丸岳・里山再生協力会
1.ただの野山のご紹介 30分
2.ただの野山の外歩き 30分
3.ただそこにある 1時間
*スマホ無し、会話無し、
ただ自然の声を聞く。
4.わかちあい 30分
ただの野山の魅力発見
<協働団体>
丸岳・里山再生協力会 代表 田中浩唯
NPO法人エコロジーオンライン 理事長 上岡 裕
事務局:エコロジーオンライン 0283-23-9758
info@eco-online.org