栃木県でスリランカ産品の輸入販売を営んでいるジュリアインターナショナル代表 ティラク・チャンドラさん。彼の出身は今も暴動が度々起こっているスリランカです。
スリランカの現状をお聞きし、日本に住んでいる私たちには何ができるのか考えました。
チャンドラさんによると、現地スリランカでは極度のインフレが発生していて食パンの価格は3倍、店によっては6~8倍になっているものもあるそうです。
さらに消費者の生活を脅かすように消費税は8%から15%に。
それに加えて売上高の7%に課税され、実質的に消費税が22%になっています。
都心から外れた郊外ではすべての物資が中心地に集中してしまうせいで子どもたちが食糧難に苦しんでいます。
スリランカの状況を鑑みて送られた国際支援も政府の中抜きによって約1.2億円が所在不明になっているというニュースもありました。
(販売支援は終了しました。)
BBCニュース - 経済危機のスリランカ、抗議者の首相府突入までの4つの局面 https://t.co/y23FLhjfEm pic.twitter.com/nlQd8CFlFE
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) July 14, 2022
スリランカといえば昔の国名から名付けられた『セイロンティー』という紅茶が特産物として有名ですが、なんと肥料が手に入らず紅茶農家が次々とキトルシロップ作りに乗り換えるという状況。肥料のいらない森の自然の花からミツバチが採集した蜂蜜「Wild Honey」作りも盛んになったそうです。
チャンドラさんは「今は紅茶作りは色々と難しい状況。ハチミツとキトルシロップが売れると農家の支援につながるんです」と話します。
キトルシロップはスリランカに自生するキトルヤシの花から取れる花蜜を煮詰めた天然のシロップです。味はメープルシロップに似ていますが、薪で煮詰めた時の香ばしい香りがプラスされているので煮物の隠し味に使っている和食のシェフもいるそうです。
ジュリアインターナショナルのもののように、全く砂糖を使わずに煮詰めて製造されたキトルシロップは、日本国内はもちろん、現地スリランカでも探すのが困難です。
ヨーグルトにかけたり、いつものお料理の隠し味にいかがでしょう!生産を大半をスリランカが占めるキングココナッツも農民たちの生活の向上に寄与するキングココナッツに生まれ変わります。日々の健康づくりにどうぞご活用ください。
経済危機前のチャンドラさんのインタビュー記事
2010年
5月
01日
土
スリランカの持つ可能性を世界に発信!
「どうぞ食べてみてください」
そう言って寺久チャンドラさんは、黒っぽい蜜のかかったヨーグルトを差し出してくれた。早速口にしてみると、黒蜜によく似た風味が広がり、それでいて後味はすっきり。この蜜の正体は、キトルシロップ。熱帯雨林に自生し、葉が孔雀の尾を広げたような形をしたキトルヤシ(孔雀椰子)の花房から採れる花蜜だ。スリランカの伝統的な甘味料として、現在も料理やヨーグルト、アイスクリーム、紅茶などに幅広く用いられている。
「キトルシロップは、医者が糖尿病患者に勧める甘味料として、アーユルヴェーダにも使われているんですよ」